みわ内科クリニック。高次脳機能機能障害の解説。生活習慣病、神経内科の病気の診療。
傷ついた脳の場所や広がりによって、次のような症状が現れます。
これらはひとつだけの場合もあれば、いくつかの症状が混在していることもあります。
① 注意障害
長時間ひとつのことに集中できず、気が散りやすくなる。
何かをするときうっかりミスが多い。
一つずつならできることも、複数のことを同時にしようとすると間違えたり混乱する。
② 記憶障害
物の置き場所を忘れる。自分がしたことを忘れるため、同じことを繰り返して質問する。
予定を覚えていることができない。
昔のことはよく覚えているのに、最近のことは思い出せない。
記憶が混乱しているため、現実にはない話(作話といいます)をし、周囲が否定しても納得しない。
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③遂行機能障害
適切な目標を持ち、それを達成するための計画を立て、効率よく実行し、その結果を評価して次の行動に生かすことが困難になる。
具体的には、調理など家事の段取りがつけられない。
目先の些細なことにとらわれ先の予定を見込んだ行動が取れない。
指示されないと行動できない。
行き当たりばったりの行動を取る。
④社会的行動障害(行動と情動の障害)
感情のコントロールができず、些細なことで怒ったり、場違いな場面で突然笑い出したりする。
無気力で自発性が低く、自分からは行動しないため、日常生活の多くのことで周囲からの声かけが必要となる。
相手の立場や気持ちをくみ取ることが困難になり、場にそぐわない行動をし、適切な対人関係が作れない。
ひとつのことにこだわって容易に変えられない。
欲求を我慢できず、何でも無制限に欲しがる。
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⑤失語
話す・聞く・書く・読むという言語機能の一部または全部に障害があり、言葉による意思の疎通が困難になる。
⑥失行
手足の麻痺はないのに、今まで使えていた道具が上手に使えなくなったり、誤った使い方をするようになったりする。
動作がぎこちなくなる。たとえば、歯ブラシの使い方がわからず髪を梳こうとしたり、使い方が不器用でうまく歯磨きができなくなる。
服の上下や表裏を間違えたり、手順がわからずうまく服が着られない。
⑦失認
ほかの知覚手段では認識できることが、ある特定の知覚手段では認知できなくなる。
たとえば、視力に問題がないにもかかわらず、目で見ただけではその物体が何かわからない、色の識別ができない。
この場合、手で触れれば瞬時にそのものを認知できる(視覚失認)。
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⑧半側空間無視
脳損傷の反対側の空間に注意が向けにくくなる。
左右とも見られるが、右の脳損傷による左半側空間無視が圧倒的に多い。
たとえば、歩行時左側にある障害物に気づかずぶつかる、
左折すべき曲がり角に気づかない、左側におかれた食事を食べ残す。
これらの高次脳機能障害の症状の特徴は、
外見からは見えにくいこと、本人に障害があることの認識が欠如している場合が多いこと、また、自宅など慣れた場所や決まりきったことをする場面では症状が現れにくいが、新しい場所や慣れない作業をするとき、疲れているときなどには症状が顕著に出やすくなるなど環境や状況により症状の現れ方が異なることです。
このため、入院中には気づかれなかった問題が、家庭や職場、学校などの日常生活に戻ってから目立ってくることが多く、医療機関でも見逃されてしまうことがあります。
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